浚う(さらう)

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畑は連日霜が降り、もうじき土が固く凍り付く。

人参は藁で覆って冬越しさせるが、大根や蕪はそれまでに採りきってしまう。  

  

 

 

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さて今年の大根は播種適期に腰痛が出て播き遅れたため総じて小さ目。

そしてこんな小さな大根、普通は出来そこないとして見捨てられ、持ち帰る農家などほとんどいないだろう。

プロの視点では笑われる。でも毎年のことだが僕は見捨てることができない。そこには自負も多少ある。

忙しい忙しいと、こんなことやってればそりゃ忙しくなるのだが・・・。

 

収穫している時思い浮かんだので

夕飯のおかずは

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「ミニ大根の姿煮」

 

水にさらして泥を落とた大根を丸ごと鍋に放り込む。

この小さくて完全体の大根と大きな大根の1部が同じ大きさだとして、食べものとして栄養価も同じかというと、そうは思えない。明らかに「こっち」が上だろう、と思う。葉の分をなしにしたとしてもそうだと思う。調べたわけではなく、感覚的にだが・・・。小さなものの持つ価値がそこに浮かび上がる。

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師走 多忙

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毎年のことですが・・・きっと皆さんもそうでしょう。

1年締めの1か月、何とせわしない。

 

さて今週末(今月は土曜開催)のアースデイマーケットの出店準備も始めています。

当日と前日に雨がしっかり降りそうですが、まあいいです(雨天決行です!)。

小さなことでめげずに気力を切らさず年内押し切ろうと思います。

終わりよければすべてよし・・・良い年だったと言えるように。

 

肝心なのは自分の心と身体。心の持ちようと身体のありよう。自分次第。

 

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晩秋の畑の様子

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周辺の畑はほとんどがもうすっかり野菜は取り込まれ秋起こしされているが、ここでは違いを見せている。

うちの子はやわじゃない。寒さにぎりぎりまで耐えてくれるはず。耐えて美味しさを膨らませてくれるはず。

  

  

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10年前に植えた柿の木、しっかり根を張って来年は更なる実りを。

ワラビも勢力拡大中、冬は大事な準備期間。

 

 

来年へ向け力を蓄えるこれからの季節、土の下でどんなドラマが広がっているか想像するとワクワクしてくる。

 

  

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大きな穴、モグラなのか?もっと大きな奴の巣穴なのかしらないが・・・。 

 

 

 

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ここにもあった。

野菜はやられないのだから構いやしないが、なんだかぞくぞくする。

 

 

ワクワクぞくぞく。

土の下に思いを馳せれば冬は静寂どころか、エネルギッシュなイメージにもなる。

 

 

 

 

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間もなく一面に雪が積もり、それが地下にしみわたり来年の水となる。

新たなシーズンの賑やかな畑のイメージがだんだん湧いてくる。

 

 

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ありがとうございました

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東京都T様 

 

ご連絡ありがとうございます。

 

出会いの時、そして雨の中差し入れを持って来て下さった時のこともはっきりと思い出します。

 

2度目の時の娘さんは今のうちの子ぐらいでした。

 

最も大事なお子様の成長期に信頼して野菜を採り続けてくださったこと、ただただ感謝です。

 

感謝しかありません。残念な気持ちはないです。

こうしたやり取りはお互いの状況に応じて移ろうもので不変のものでないことは理解しています。

円満な中の一区切りということで判断してくださったことをありがたく思います。

 

長い間支えて下さったT家の皆さんへの思いは心の中で消えることはないと思います。皆さんの幸福を祈り続けます。

 

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届いたメールがありがたくてすぐに返信したものの何度やってもうまく送れず(そういえば前もそうでした)、コピーしてここに載せました。 

・・・

個人の方からのメールへの返信文をを他人に読んでもらいたいとは勿論思わないですが、宅配でお付き合いさせていただいている皆様に対して共通する思い、という部分もあるので、読まれて困るというものでもないです。まあ、読み流してください。

 

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見納め

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すぐ近くの山に雪が積もり、いよいよ冬将軍のおでましだ。

 

いやぁ、やはり震え上がる程の迫力ですね。

でも登場に手間取りましたね。いや、正直ありがたかったです。おかげで随分長く良い季節楽しませてもらいました。

圃場に立ち、この期間そこは楽園のようで思わず時を忘れることもありました。 

 

  

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もう見納めになるでしょう。

 

存分に暴れて下さいね。

覚悟はできているつもりです。 

 

 

 

 

※日曜日にアースデイマーケットがありますが隣組の忘年会と重なり残念ながら不参加です。

そのかわり、といってはなんですが友人のハルさんさんが上田移住以来初、4、5年ぶりで凱旋するそうです。

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これで最後・・・(?)

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この時期としては、気持ち悪い程暖かい日が続いた。

最初この秋は寒い、と言ってた気がするが・・・。いや完全に暖かい秋。まだ強い霜が1度も降りない。

11月も下旬に差し掛かろうというのにこんなことは初めてだから茄子ピーマン、何度「採り納めだ」と言ったことやら。

 

 

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でも今日こそ最後の収穫だ。僅かに残っている親指より小さいものも採り尽くし、これはさすがに明日の宅配セットの1品のつもりではなく、娘の大好物作って最近進行しつつある父離れを阻止する魂胆[E:heart04]

 

  

 

 

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「ちびピーマン肉詰め」etc

 

 

さあこれで最後だ 来年の夏まで食べられないぞ

 

ほんとかぃな この前もそう言ってたけど

 

ええ・・まあ・・

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奇跡の白菜2015

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括りは嫌いでも紹介はします。

無農薬、無施肥、不耕起、7年連作の白菜栽培です。

 

・・・・

 

今年は苗づくり、定植作業が遅れたうえ、天候にもあまり恵まれなかった為、3週間程前の時点では「今年は白菜なしだな、ガーン」とか嘆いていた。そんな生育状況だった。

で白菜の場所から少し足が遠のいていたのだが、久しぶりに覗いてみたら、巻かけている!間に合うかもしれない。ざっと5分の1ぐらいは。

 

奇跡だ! と口をついて出てしまった。

圃場では度々こうした小さな奇跡がおこる。

 

奇跡というのは大げさな表現かもしれない。そこにはもちろん理由がちゃんとあるのだから。

この1か月の暖かさと適度な降雨、そして蓄えられた肥料分、いろんな条件が重なったものが目の前の現象となったのだから。

なるべくしてなっている。 

 

だけどそのこと自体が奇跡なのではと、そんな気もする。

 

そしてその名に相応しい白菜。

 

 

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集中力の正体?

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毎年のこと。

11月、

僕はマメになる。

彼ら豆が世に出るためにマメになる。

 

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くたびれた~~

予定が詰まっている日だから量を区切って猛スピードで作業、のつもりが、ふと時計を見たとき信じらないほどの時間が経過していて焦った。

ついつい没頭してしまった。・・・いやどうなんだ・・・没頭って頭が没すると書くけど、こんな時の頭はめちゃくちゃ働いてる気がする。で辞書で調べると「頭を突っ込んで熱中すること」とあるが、この究極の単純作業で頭が働いているのは、この豆の選別を完璧にこなすことに対してばかりではない、というかほとんど全然違う空想の世界に入っている気がする。

時間を知った時のショックで何を考えていたのか忘れてしまうのだが、別の世界を飛んでいたことは間違いない。

もちろん作業はしっかり捗っていて予定量をはるかにオーバー、時間は思いがけず3倍進んでいた。

寝ていたのか、夢を見ていたのか、というそんな感覚。

いやでもこれを、すごい集中力ってことにしておこう。

いいのか悪いのかわからんが・・・ 

 

 

 

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感性が答えを持っている

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自分の上を通り過ぎていくいろいろなもの。

自分中に消化されていくもの。

人生の時間の中で現れては消える様々な感覚。

 

  

どれだけ言葉を操っても言い表すことって難しいな。

真実は言葉の裏側に潜り込んでしまうものかもしれない。

 

矛盾があるとかないとか、誇張があるとかないとか、こだわっているとかいないとか・・・

感性が持っている答えに、できるだけ近づこうと書き連ねても、どこか空虚な感じがしてしまう。

 

五感から「良いなぁ」と感じる野菜を作りたい。

ただそれだけのこと。

その大事なところを見失わないように。

 

そんな野菜に相対する方々にも、耕した耕さないとか、肥料やったやらないとか、自然農法かとか、自然栽培かとかより、それぞれが宿す感性に寄り添ってジャッジをしていただけたら・・・。

 

昨日書いたものの補足です。

 

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ステップアップは慎重に  ~アースデイ終えて感じたこと

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昨年、10年ほど続けた不耕起、自然農から離れて、耕し始めた。

トラクターで全面耕うんするのではなく、小さな管理機で作付けラインだけを耕起するのだが、それでも自分の中では大きな決断だった。

 

でも当然ながら、作物は耕せばよく出来るってもんではなく、実際その姿はほとんど変わってはいない。

そのことは宅配で長くお付き合いしている方々もきっと感じているに違いない。

相変わらず小さ目で不恰好な野菜の姿。

でも、それだから止めないで取ってくださる方がいるのかな、とも思う。

まあもっとも、労働面で身体の負担が軽減したことは何物にも代えがたい程重要に思え、耕すようになって良かったと今率直に感じている。

 

 

 

自然農園たかはしという屋号でもあるからか、先日のアースデイでも「自然農法ですか」と何度か質問を受けた。

そういわれると困惑し、「違いますけど・・・え~と自然農法ってどんな定義でしたっけ?よくわからないんで」みたいな答え方になってしまう。

実はそういう質問をされるのにはもう1つ理由があることに、他の農家のブースを回ってみて気が付いた。それは作物の姿が「そんな」雰囲気だから。他と比較するとはっきりそれが感じられる。

パッと見で言えば、さっき書いたように小さ目で不恰好。

 

 

 

 

今圃場は、枯れてきたとはいえ草が茂り、作物も生育旺盛ということはないから際立って目立つことなく、ああこれは・・・相変わらず”自然農の畑”だ。何ら変わりないようにも見える。

いやいや、それでよくはないのだ、とも思う。そこからのステップアップを思い描いて耕すようになったのだから。

収穫増、収入増のためには絶対的に必要という判断に基づく決断だったのだから。

施肥について少し学ぼうかと考えることがある。

ご飯くれ、と訴える作物に応えることが度々できない。

収穫増、収入増なら肥料は欠かせないと正直思う。

ただ有機物を振りまくというだけではなく・・・耕す選択を取り入れたことで、耕し方、タイミング等いろいろ学ぶことが増えるのと同じく、施肥の技術というものもきっと深いのだろう。

そして耕起と施肥の関係がおそらく密接なんだろう。

僕は未だほとんど新米農家で、ステップアップを目指している・・・。

 

 

・・・・

ただし、僕は今の自分の野菜の姿は好き。感じるものも好き。

他のブースで見た肥料の利いた野菜の姿に、違和感が生じてしまった。馴染めないと思った。ただ目が慣れない為なのか・・・それだけでない気もする。

さて、問題はどこら辺りで線引きするか、だ。それは様々な面で常に大切な観点だが、施肥に関しては殊更慎重でありたい。

「ここの野菜の持つ力強さは特別」と言って下さった方の眼差しは澄んでいて、間違いなく真実を語っていた。

 

  

 

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旬菜

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葉物野菜が本当に美味しい時期は秋から冬。言うまでもない。

これからの時期畑の旬菜たち、枯れゆく草とのコントラストを形成。目でも楽しませてくれる。 

 

 

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深まる秋

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9月は今日で終わり。

いやしかし、まだ9月だったか、という気もする。

この秋は深まりが早い。

 

 

畑や周辺の様子も急速に変化しています。 

 

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柿が色づくと深まる秋を実感します。

今年も干し柿いっぱい作ろう。

 

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山では原木栽培の栗茸が例年より3週間早く群生。 

 

  

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こちらニガクリタケ。クリタケと混在していて厄介。

誤食すると死に至ることもあるという危険な毒キノコ。

まあ僕は絶対間違いませんけど。 

 

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自宅周辺の田園風景。稲刈りが進んでいます。 

  

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 17時を過ぎるともう日没間近。すっかり日が短くなり朝夕は冷え込むようになりました。

 

 

 

10月は賑やかな収穫祭の時期でありますが、ここからは人も野菜も寒さ対策が必要になりますね。

皆様もくれぐれも体調管理に勤しんでください。 

 

 

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空と大地の祭典

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3年目になりました。松本城公園で開催されます。

最初天気予報悪かったですが、どうやら良さそうです。

松本は晴れるという印象があります。個人的に。

一昨年昨年も快晴でした。

40年位前の、ぼやけた昔々の記憶の中の松本城も真っ青な空の下にあり、そこはクリアな映像で。

ポジティブな気に満ちた場所だと、なんか勝手にそう感じています。

 

今年も楽しそうな企画盛りだくさんのようです。どうぞお出かけください。 

  

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長所を記憶に留める

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また雨だ。

記憶に間違いなければ2週間以上毎日、1日に1回は雨が降っている。こんなことは初めての経験。

夏野菜が受難。こんな天気では腰も受難だが、まあ愚痴は言うまい。これまでに、そしてこれからも確実に、山のように雨が与えてくれる恩恵を思えば・・・。

今日は白菜の植え付け作業。どんよりした空、途中から冷たい雨が激しく降るが、植え付けの条件としては悪くない。予定量一気に植えた。

 

 

 

前にも書いたが、白菜は数十年耕されていないスペースに連作している。 

  

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おお!この感じ・・・土の団粒構造、そして芳香に思わず唸る。

幾層にも枯草と生態系が積み重なっていると感じられる。すげー!!

 

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この作業をしていると”不耕起栽培””自然農”の実践者としてのささやかな誇りを持ちつつ畑で明け暮れた日々を 思い出す。10年近い年月。

その反動なのか何なのかその後時折、その言葉に自分の中のシニカルな奴が反応してしまう。

だが、そのことでまた別の自分が不快になる。

 

 

物事とか人、それぞれ良い面悪い面、長所短所を持っていて、長所と短所は表裏であったり、何につけいろいろむずかしいもの。

良いところばかりと接していられたらいいが、嫌な部分(負の部分)に相対することからも決して逃れられないだろう。そんな時にどうクリアするか、というのが問題。

全て俯瞰すること、一喜一憂しない、極端から極端へという発想はご法度、とか出来もしないきれいごとは慎もう。なぜなら人間は感情の生き物だから・・・

 

 そう、感情の生き物だからこそ、長所に触れたときは思いっきり喜べたらいいのかな、その嬉しさを忘れない程に。 

またやがて抱くネガティブな思いの中で、感情のシーソーの少しでも重しになるように。

 

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夢幻

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今日もトマトのケア、オンリー。

なにしろ動きがスローモーションだから・・・仕方がない。

  

それにしても急激な気候の変化だ。もうすっかり秋。そして雨ばかり降る。

 

 

こんなトマト受難の天候なのに、スぺラルトマトがたわわに実っている・・・その様子を眺めた一瞬のタイムトリップ・・・2年前の光景が目の前に現れた。

あの日、トマトのなんと美しかったこと。種を継ぎたい一心で大事に2つもぎ取った。やはり小雨交じりだった・・・。

 

あの時のあのトマトの遺伝子を確かに継いでいるスペシャルでナチュラル乗り越えるトマト。

 

 

・・・

 

ふーー っと深呼吸を1つ。他の作業のことは頭から消して、今はトマトと誠心誠意向き合おうと思った。今日、そして明日の命日。 

秋作播き遅れの分、少しでも長く成り続けてもらえるように。

 

 

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豊作余波  乙女の祈り

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今年初の腰痛発症から一週間。

体操と薬の力を借りてだましだまし作業しているが気持ちは塞ぎ気味。

今は1年で1番忙しい時期だが、スローモーションの様な動きではやれることも数少ない。

 

1つが毎日どこかしら折れては倒れるトマト支柱の立て直し、そして誘引紐の結び直し。切れるわ切れるわ倒れるわ・・・半日ぐらいはやっている。

手つかずの待ったなしの作業は、大根類や葉物類の播種や、白菜、レタス等の植え付け作業、草に埋もれたサツマイモやセロリの救出・・・数え上げればきりがないが、豊作トマトを見捨てるわけにもいかない。

  

 

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そもそもこの支柱は、僕の中の豊作を望みながらもそれを信じないという、身についたそんな習性から、腐食しかけた竹や3年使いまわしの藁縄、麻紐使って立てた代物。

まさかほんとに豊作とは!!・・・ってまったく変な話。

この腰痛も・・・

ハードだったジャガイモ収穫が終わった翌日から始まったわけで、予期せぬ豊作に対応できない農民、という情けない話しだなぁ。

 

 

 

 

 

・・・

どうせ俺なんか、俺がやることなんかと長きに渡り、そう考える癖がついている。

抜けたようでも抜け出せない。

コンディション最高、もう腰痛はおきない、そんなことは勿論信じていなかった。

だけど真ん中の、希望の灯だけは消えたことはない。

いつかきっと、もうすぐきっと、という。

人生最後の好転反応であるといい。

 

 

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夏の終わりからの夏野菜最盛期

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日が明らかに短くなり、秋風を感じるようになり、子の新学期も始まり、友人家族との楽しいバーベキュー&花火大会も終えて、夏は終わったなぁ、と感傷に浸る季節です。 

・・・・

 

猛暑の頃からの、ほぼ1人手作業でのジャガイモ掘りは豊作により、今日ようやく終えた。

いつものようにレッドムーン、北あかり、男爵、3品種ともこれだけ豊作だったのは初めてのこと。

感動はないが・・・。

 

まあそれはある意味当然なのだ。

今年の僕のジャガイモ栽培は、野菜作りの手引書に書いてあるような方法だったのだから。

ビギナーの家庭菜園でジャガイモが難しいということは決してなく、誰でも多収穫が望める部類のものだろう。

13年目で初めて手引書通りのジャガイモ栽培。

でもきっと大事な12年の経験値。いろんなことを踏まえた上での正攻法。

ただ偶然の重なりで、自然に流れてたどり辿り着いただけだけど・・・。

 

さて、元々なんで農業の道にきたかな、何で続けているのかな、何を大事に農業をするのかな、どんなふうにやっていくのかな・・・そんなテーマがふっと頭をかすめる。

日々の作業に追われる中でも、考えを深めることから逃げてはいけないよなぁ、きっと。

 

そして、豊作なのは、いや、豊作の予感がする夏野菜全般。

信州の気候と僕の技術不足は夏野菜のスタートを遅らせ早く終わらせるのだが・・・終いはできるだけ遅らせたい。

豊作万歳。おかげで人を幸せにすることもできる。

今年は何より収穫増を念頭にやっているのだから、素直に喜ぶべきことは喜んでおく。

 

 

  

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豊作の”スぺラル”に続き赤々と熟してきたトマトの写真。

 

だが、この品種は90パーセント裂果してしまう。

そういえば毎年そうだった。採った種から栽培し、そしてまた同じことが繰り返される。

食べるととても甘くておいしいから作ってしまう。でも今年のように他も豊作だと採る手間がない。

たまに畑でかじる程度で我慢してもらう。トマトの気持ちだって、ちゃんと収穫してお金に換えてよ、ってわけでもないだろう。

 

・・・・

 

タイトルと合ってないなぁ・・・近いうちに、美味しそうな最盛期の作物と畑の様子を撮ってきます。

 

 

 

 

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自然は脅威なだけではない

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収穫も出荷作業も播種も草取りもすべて1人でやっている。案の定作業は間に合わない。

作物が草に埋もれるのも仕方がないこと。

たくましく共存し育ってくれと、期待するが諦念のような思いもある。

やれるだけ精一杯やる。でも何が何でもとやみくもに、身体を壊すまでやってはいけないのだと、最近はそんな意識が強い。

 

諦める作業も1つや2つではないが、思いがけず力強く作物が育ってくることもある。

やったほうがよりベターという作業を飛ばしたところで大差なければ楽にもなる。

自分が把握しうるちっぽけな推測と違った次元で進んでゆくのが自然界と改めて教わることも多い。

否が応にも我が圃場では自然の生態系が高まっている側面もあるだろう。

 

 

 

 

昨年まで隣の畑にいて、毎日のように顔を合わせていたおばさんが今年は耕作を放棄してしまった。

圃場は僅か半年でこんなにも、と思うほど荒れてしまった。草が伸び、木も生えてきて圧倒される感じでもある。

いやいや、あえて荒れてしまったと書いたが、これは一般的な言い方で、かなりネガティブだ。代々の土地を守らなくては、近隣の目もある、どうにかしないと・・・それを言う時の地主の気持ちはそんなところだろう。

 

 

僕は思うのだが・・・

自然に帰した、と言ってほしい。

これからの人口減の明らかな田舎で、人の手では対処しきれない、手に余る、それは当然なこととして、管理しきれない土地があってもいいのだと、大らかに考えたい。無理に化学の力で封じ込めようとしなくても。多分悪いことばかりじゃない。

隣同士励ましあってやってきたおばさんが去ってしまったことは寂しいが、足を引き摺っての作業、あまり無理しないでほしい、他人事だがそう思っていた。

 

 

 

 

今日は不耕起栽培で5年ぐらい連作している白菜の圃場の作付け準備をした。

 

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この場所は最低でも30年は耕されていない。

毎年同じだが簡単なこと。伸ばし放題だった草ふじが勝手に枯れて地表を覆っている、その隙間から出た邪魔になりそうな草をさっと刈っただけ。所要時間2、3分。

このフカフカの枯草の中の植え付け作業はとても楽である。

そして年々「よく育ちそう」という”感じ”が高まっている。

 

間に合わない間に合わないと悲壮になることもない。

管理の行き届かない農園周辺、ポジティブな要素が漂っている。

 

 

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