こだわりなんてほとんど持たない。
”こだわりの野菜作り”ではない。
”頑固な職人肌”でもない。
”虫も殺さぬ自然農法”じゃない。
明日は何を思うだろう。
そして何をするだろう。
明日の自分に身を任せたい。
僕はこんな人間です。僕はこういう栽培してます。ああ言いたくない言いたくないそんなこと、イメージを唱えたくない。
明日は違う自分に変わるかもしれない。
こだわりってすごいのか。
道楽か商売に使う言葉じゃないのか。
こだわりで命を懸けたりしないだろう。
ん?・・・あっ!
するかな。
・・・・
かなり前、12月、あれは結婚式の1週間前だったが、林業従事者として当時の職場、山奥でのこと。
現場近くにテントを張り、昼は班員皆で持参の弁当を食べるのだが、その時には薪ストーブを焚いて暖をとる。その焚き付け係を僕はその日していた。
この仕事は責任重大だった。一足早くテントに戻り、皆の到着までに手際よく火を熾しできるだけ早くテント内の温度を高めておかなくてはならない。
それなのに最初の焚き付けがうまくいかず、火が消えかかってしまった。
そこで、機械に使うので持参しているペットボトルに入ったガソリンをパッと振りかけて火をおこそうとした。実はそんな危ないことそれまでにも何度かやっていたのだが、この時は気持ちが焦っていたせいか手元が狂ってドバっと出てしまった。
次の瞬間ストーブの中の僅かな火が轟音を立てて大きく膨れ上がり飛び出してきたのだ。
何とか消そうともがくほど火は大きくなり・・結果テントは全焼、顔面大やけど・・・。火の上がり方と現場の地形からしてとんでもない山火事になってもおかしくなかったが、全くの無風であったことは不幸中の幸いだった。
運ばれた病院で顔を氷で冷やしたが、病院嫌いの僕は帰らせてほしいと言った。氷で冷やすことはうちでできるから・・・ 帰るにしても絶対にやっておかなければいけないことがあるとドクターは言う。これだけの火傷をしているということは火の熱を吸い込んでいるだろうから注射を打たばければ。時間と共に気道が腫れてきて塞がり死んでしまう(かもしれない、というよりもっと死ぬ確率が高いような言い方だった。脅かしのつもりもあったのだろうが)
で僕は何と言ったかというと、
「いや、そんなの打たないでいいです、帰ります」
「え!何言ってるの?命がかかってるんだよ」
「いや、いいです、変な薬入れるくらいなら死んでもいいです」
「・・・オホン、わかったわかった、頼むから1本打たせてくれ、すぐ終わるから」
「いやです、帰ります、では」
・・・・
薬を飲まない、体に入れない、そのことにこだわっていた時期だった。
そしてこの時まで結局15年ぐらい続いてたな。
こだわりのために命もかけられたなぁ、その頃は。
考え方、今では120度ぐらい変わってるかな。
友人に、最近言うことぶれまくってない?と言われ、まあね、と答えた。
まだまだいくらでもぶれてやる、と思いながら・・・。
足りない頭で思いついたこと、こうしてブログに書き綴るけど、何かメリットあるのかな。デメリットが大きいようにも思うけど。
わからないけど、足りない頭の持ち主と知ってもらえればと書いている。
立派で一途とか思慮深いとかなんか素敵なイメージとかあるなら壊れてしまえばいいと思う。
足りない頭で、自分語ったり、うんちく語ったり、能書き垂れたり、気取ってたり、胡散臭かったり、するよね、って感じでいい。
でも妙なる畑(?)でなんかいつも必死こいて考えたりしてるのは確かみたいね、って感じだけ伝わればそれで。
(さらに…)