雨の中で割れることもなく
真っ赤に、美味しそうに、
トマトが生っていた
告別式が執り行われた雨の日に立ち寄った
あの畑の光景が思い浮かぶ
そして今ここで、あのときに似ていると感じた…
・
トマトを大切に持ち帰った
そして引き継いで命名した
トマトも栽培していた方も
スペシャルでありナチュラルであったから
合わせて”スペラルトマト”
そうしたら、スペラルが乗り越えるという意味を持つ言葉とわかった
この偶然はすごかった
先日大雨が続いたときの裂果が壊滅的と思ったのは浅はかだった
それからも毎日のように雨は降るが、今は立て直してきている
耐性ができたかのように、しっかりと乗り越えようとしている
実は、引き継いだ種は2年前になぜか発芽せず、残念ながら絶やしてしまったのだが、
魂が残っていると感じる
ちゃんとここに息づいている…
8月末が近づくとトマトを通じて必ず思い出す
亡くなられて8年、時を経て一層尊敬と親しみが増している
真っ赤に熟し
たくさん種を宿し
命を持っていたトマトの実が
死をもって僕に活力をくれる
いや僕の中に生きているのか^
生死の境は曖昧に、ぼやけて見えてくる
随分前のこの時期に”夢幻”という記事を書いたことがあったので
夢幻Ⅱというタイトル