今日は発送日。
毎度の貯蔵野菜中心セットだが、”目玉”に、と思っていたこの時期ならではの、砂糖をまぶしたかのようにあまいあまい”這う”ほうれん草は、いい感じで伸びてきていたのに、昨日一昨日の強烈な霜とからっ風で葉の半分ほどは枯れてしまい、食べるところが少ないので今日は除外するしかなかった。
畑から農道を挟んだ対面の窪みに、ヤブカンゾウが群生している。
この新芽は甘菜と呼ばれるほど甘いものだが、いつの間にか丁度いい感じに伸びてきていた。丁度採り頃。これはあまり大きくなってはおいしくなくなってしまう。収穫しセットに入れた。
その群生を見たとき、なんと表現したらいいのか分からないけど・・・ 感動的だった。
品目不足に陥るピンチを救ってくれたから、ということではなくて、その何ともいえない颯爽とした緑(変な表現だが)の萌芽にしばらく目を奪われ我を忘れるほどドキドキしたのだ。
強いものに憧れている。
田舎暮らしを望んだ当初、自分が仙人のように暮らしている映像が頭の中を繰り返し駆け巡っていた。
日常に埋没するうち今やそのイメージはすっかり消えてしまったが、強くなりたい、自然の厳しさと向き合って生きたい、という気持ちをいつも持っている。
便利さ、快適さを追求する人間の歴史が種を、遺伝子を軟弱化させている。人間は元々相当に強い身体をもって誕生した生物だと思う。
カンゾウの芽はおいしいものだけど「食べ過ぎに注意」といわれている。
現代人には強すぎるので・・・。
野菜は軟弱化した人間の"口に合うように”改良されたものだから軟弱で当たり前、なんてことは言いたくはない。
へたをするとお腹壊しちゃうぐらいの強い野菜がいいなぁ、と思う。
最近時々考える。人間の歴史、頭がいいばっかりに、楽に、便利に、快適に・・・ 産業革命、ユートピアはいずこ、環境汚染、環境破壊、さあどうする・・・
人間はしっかり意識を持って身に纏ったものを1枚ずつ剥ぎ取り、原始に遡っていくそんな分岐の時期かもしれない。
あれ、
なんか胡散臭くなってきてすいません。
焼酎飲みながら書いてました。
これがそのカンゾウの芽
お浸し、和え物、天婦羅、うまいです