風はなく、気温湿度も、完璧な天気と感じられる今日のような日は1年にそう何日も無いだろう。
森のような耕作放棄地を開拓した畑の一角、ここに育つ茄子、その生育ぶりが、陽射しに照らされ神々しく感じられる。
今日この圃場を10人に案内すれば、恐らく8人か9人はおお!自然農法すばらしい、と思ったのではないか。
ここでは無施肥でも後から後から必要なだけの養分が供給されているように思える。そしてそのことが至極当たり前に感じられる。ここにあるもの全てが循環し充足している。
難点を1つ挙げると・・・生命に満ちていることは素晴しいが、なにしろ蚊が多い。茄子はまだいいが、隣のモロヘイヤをチョキチョキ収穫している時などはひどいことになる。防虫ネットは被るが、身体中どこでも狙われる。服の上だろうが全く問題にしない逞しい奴ら。長靴に雨合羽、防寒手袋でも着けていれば大丈夫かもしれないが、その恰好ではさすがに辛い。
情けないがそれで自然に足が遠のき気味になっている。
茄子、ピーマンの芽かきは滞り、モロヘイヤは1度も鋏を入れていない株も相当ある。
それがまた”自然”農らしいといえばらしいかもしれないが・・・。
実を言えば今日の天気の完璧さを1番感じさせてくれたのは、蚊の少なさだった。
からっとした晴天は苦手なのだろう、あまり飛びかってはいなかった。
今日はこの特等圃場で心行くまで芽かきをし、収穫をし、眺められた。