ショッキングな状況を目の当たりにして”解脱した”という感じがしている。
去年あれほどうまくいって得意になっていたのに、今年は無残、虫に食べまくられている。食害現在進行中、すごいペース、約1300株あったのだが気がついたときには既に100株ぐらいは食べられていた。
ニンニクの虫害といえば、ネギアブラムシが問題だと思っていた。去年と全く変わらぬ栽培で、天敵(てんとう虫)に活躍してもらうはずだった。
自信満々で油断していたので発見が遅れた。この畑は離れているので、たまにしか行かなかった。
本やネットで必死に調べた。この黒いのはカブラハバチの幼虫だと分かった。成虫の写真にも見覚えがある。去年大発生してトマトやキャベツの葉を食べていた奴だった。
卵から後から後から生まれるてくるので、いくら捕っても捕り切れないと本に書いてある。
先月29日に発見してから虫捕りが日課になった。虫捕りをするのは農業をして始めてだ。でもニンニクは毎日確実に減っていく。それもなんというスピードだろう。1月後には”全滅”なのだろうか。
不思議なことに、このカブラハバチの幼虫は「アブラナ科の野菜を食害する」はずであって、ニンニクを食べるなんてどこにも書いていないのだ。
何がなんだか分からなくなってしまった。
いや、元々分かる訳などないのだ。
自然の懐の深さは底知れない。
僅かな経験で"掴んだ”と思っていたなんて能天気過ぎた。
ニンニクの種は高かった。全滅を待つのはかなり辛い。”農薬を使う人”の気持ちってきっとこういうものだ・・・
黒いのを片っ端からつぶしてから、本に出ていた”水で薄めたお酢”をスプレーして回った。
通りかかったおじさんに突っ込まれ、「お酢かけてます」と言ったら、「そんなことより草だ、草!」と言われ、がっくりへこんでしまった・・・。
そしてふと思ったのだが、「私の畑に虫は1匹も居なくなりました」と言っていた”自然栽培”農家の人の畑にまだ虫は来ていないだろうか・・・
そして自然農をしている諸先輩がよく用いる表現・・・ 僕も何度もそう思い、使った表現・・・ 「何年か経て土が出来てくると何でもうまく出来るようになる」は本当だろうか・・・
幻想だと思う。
人間がいくら操作しても、あるいはしなくても、自然が、誰かの都合に沿った運行をするとはとても思えない。
イメージは人から人に伝わりやすいが、イメージを隠れ蓑にしてもしょうがない。現実はイメージをやすやすと飛び超える。
かの川口由一さんが「昨日の答えと今日の答えは違う」というふうなことをおっしゃっていたように(本当にそうだ!)、経験さえもマニュアル化できないのが自然農であって、日々の観察と対応を繰り返すことだけしかないのかもしれない。
とすると・・・ 7箇所、1兆2反(3600坪)の作付け予定・・・ 広すぎる!目が行き届かない!
“幻想より現実” への2件のフィードバック
私は自然農を始めたばかりで、いつも知らない虫たちを見つけては、ネットで調べています。写真を拝見すると、虫には毛が生えているような感じで、カブラハバチの幼虫とは違うような。。。何の幼虫なのでしょうね??
昨年頃からカブラハバチは成虫も大発生しているので、間違いないと思っていました。
違いますかね。