夜明け前に起きて山に入り山菜採り
東京から沢山の注文をしてくださったのはお洒落な創作料理のお店だが、今はお弁当を始めていている
季節の自然な旬の食材をふんだんに使うメニューは以前と同様だ
そんなお店としか僕は付き合いがない
早朝から山の中を6時間歩き回り、そして畑に移り荷造りをする
辺りは車の往来や人影はまるでなく、いつもに増して静かな休日
”なるべくステイホーム”という要請を守ってるのだろう
僕は13時間、外に居続けた
リスクについて考えている
人類はこれまで、肉体的な苦痛や命にかかわるリスクの軽減を求めつづけてきたと思う
それは当然だが、根本的に人間が自然の一部である以上、生きることはリスクを負うこと、という原則からは逃れることができないと思っている
そしてリスクの軽減を追い求め過ぎた今、痛い目に遭い始めているのだとも思う
薄暗いうちから山に入ると身震いがする 熊が出てくるかもと考えたりする
地に這って三つ葉を摘んでいたらマムシがすぐ足元をすり抜けていった
ちょっと前だが、山中に積み上げられた材木がいきなり、まとめて轟音とともに猛スピードで転がり落ちてきたこともある
とっさに身を伏せたら頭上を次々に飛び越えていき死なずに済んだ・・・
自然に近づいた暮らしをと思っていると、都会暮らしからは考えられないような危険と隣り合わせである
自然のなかでは人間を怖がらせる事柄が沢山発生する
いま、新型コロナウィルスが世界中に広がって
ニュースを見てすっかりビビってしまった人が多数
でもだからといってそれを排除する立場に人間はいないと、僕は思っている
そしてリスクを避けては生きられない
自然から逃げ出し無菌室に閉じこもろうではなく、抵抗力免疫力生命力をせいぜい高めて共存することで突破しなくては、と思っている