8.31でやさいの日。
朝畑に通勤の軽トラのラジオで聞いた。
ああそうか、ならば今日は野菜にいつも以上の愛情を持って接しよう。
ということで1日野菜達のケア。あまり予定に追われず1つ1つの作物をしっかり見て回ることにした。話しかけながら。
昨年の今頃からすれば、大体皆良い表情をしている。 時に人間や他の生物を奈落の底へ突き落とすのであまり大きな声では言えないが、雨のおかげである。恵みの雨に感謝しよう。
草取りも少し丁寧に。嫌そうな草はしっかり取ってやると生き生きとするのが分かる。
彼らにちゃんと育ってもらって収入源になってもらわないと、という気持ちがないといったら嘘になるが、それとは別の純粋な愛情が溢れてくる。
種蒔きから(種取りから)はじまって、ここまで一生懸命育ててきた。一言で言って可愛い。だからあまり無残な姿は見たくない。作物とは我が子同様である。
ただ、こちらは栽培だから、彼らの生命の意に反することも多々要求するだろう。良かれと思ってありがた迷惑と思われることもしているかもしれない。
そして雨のこともそうだが、自然に対しての大げさな感情表現は避けたい気持ちも一方にある。
自然がこちらの期待にきっと応えてくれるという幻想は手放さなければいけない。
俯瞰してものをみることの大事さが、田舎で暮らし林業をして農業を始めて10年、よく分かるようになった。
2000年の8月31日、こっちで暮らし始めた日。
最初の夜、8月だというのになんて寒いんだ、と思って心細くなった。
信州はすでに冷たい秋風が吹く。