浅間山の雪も解けたようだ。
爽やかな五月晴れ、今はもう5時といえば太陽が顔を出し始める。僕は今日山の中でそれを見た。
行ってしまった前言撤回の山菜採り。頭から消えなかったコシアブラ。
やっぱりベストタイミング。
パッパと採って切り上げれば7時には帰ってこれるじゃん。出荷の日の早朝、人数分+αぐらいは採ってこよう、そうしよう。
身体がうずうずしていた。お金の為の乱獲は苦しいけど、喜んでくれる人を思い浮かべての山菜採りなら楽しいや。
特に都市部に住む人をこの山菜というやつはなんて魅了するのだろう。僕だって元々そっちだったからよく分かるのだ。
僕の野菜にまだこんな力は宿らない。
先月「山菜中心に・・」と注文くれたのにほとんど送れなかったUさん、この場を借りて、ごめんなさい。
今度は多分お送りします。(どうやら僕の辞書に”絶対”はないらしい)
今日も人との出会いが素敵だった。
その人はとなりの畑のおばさん。
前々から「おしゃれなつくり方ねえ」とか「おもしろいわ」とか言ってくれて、この辺の人とはボキャブラリーが異質だし"ただものではない”と思っていた。
今日ゆっくりお話・・・ 元々こっちの農家で生まれ育ったが、東京に出て調理師、自分の店まで構えて、2年前、訳あって帰郷・・ やはりただものではない・・ん?そうだ!「あのぉ 野菜レシピ伝授願います」 「わたしは感覚だけで作るのよ、素材を生かしてね。わたしの店は信州の野菜使ってたの、たとえばニラ、ねえニラ作ってる?」 「ええ・・でもまだ小さいですけど」 「信州のニラってそうなの!ちいさいの!でも味と香りが違うのよ。ねぇどうやって食べれば美味しいか、教えてあげようか」 「あっ ぜひ」 「あのねぇ、採ったらそのまま醤油に漬けてどんぶり飯に乗っけるだけ、たまらないわよ。」
想像しただけでよだれが出そう。
「青ばつ(青大豆)ある?」 「少しだけ残ってますが、」 「あれにたっぷり水吸わせたら(水につけて)かたくりまぶして揚げるのよ」
これは酒のつまみにいいかも。
「こんなのでよければいくらでもおしえるわよ」
きたきたきたぁ!視界良好、一気に僕も五月晴れ!
早速ニラ丼試そうと思っていたのに見えなくなるまで畑にいたから採れず、かわりにノビルご飯にしてみたけど
これはいまいちでした。